国道507号

起点:沖縄県糸満市糸満
終点:沖縄県那覇市旭橋
内、507号単独区間:具志頭村具志頭−那覇市国場

総延長:26,055m
実延長:9,855m

復帰前の状況
旧琉球政府道46号線の一部

1号線から始まる日本の国道の中でも、もっとも大きな番号を持つ国道です。
復帰前は、琉球政府道46号線として、現在の県道46号線と合わせ、那覇市安里から具志頭村具志頭までを結んでいましたが、復帰後、県道を経て、平成4年に国道に移管されています。
起点は糸満市ですが、こちらでは、那覇から南下してみます。実際の国道507号は、那覇市国場から具志頭村具志頭までを指します。
現在南風原町津嘉山をバイパスする、国道507号津嘉山バイパスが計画されており、一部供用開始になっています。
国道507号津嘉山バイパス

那覇市旭橋−那覇市国場(国道329号重複区間)

那覇市旭橋交差点です。329号、330号と共に、507号もここから始まります。(実際は終点ですが。)ここから古波蔵交差点までは3本の、国場交差点までは2本の国道の重複区間となります。


那覇市国場−具志頭村具志頭

国場交差点です。国道507号は、ここから南に曲がります。


全線2車線です。


国場川と新国場橋です。丁度ここで「国場川こいのぼりまつり」に向けて、鯉のぼりが泳いでいました。
空には鯉のぼり、水面には捨てられた自転車と、なかなか味わいの有る風景でした。


橋のたもとにある花のレリーフと、屋根をかたどったと思われるオブジェに竜頭が置かれていました。どういう意味が有るのかは不明です。


また、この橋の上にはバス停があります。
橋の上なので、夏など涼しそうではありますが、太陽を遮るものが無いため遅れるバスを待つのは結局は厳しそうです。

仲井真の交差点です。ここで国道329号那覇東バイパスと交差します。

那覇市を出て、南風原町津嘉山の街を走ります。この辺りは交通量が多い様です。


那覇空港自動車道をアンダーパスします。

山川橋交差点です。ここから、南風原町役場方面県道82号線が分岐しています。


山川橋交差点に隣接する橋です。
当然「山川橋」というのかと思ったのですが、この橋の名称は「宇平(ウフィ)橋」。下を流れるのは「長堂川」。
ちなみにここの地名が「山川」なので、山川に有る橋、という事で山川橋と呼ばれる様になったのではないかと思います。

橋には「琉球かすり」のレリーフが付けられています。ここ南風原の特産らしいです。

琉球王朝時代、ここに作られた同名の石橋に関する石碑です。以下訳文。
「川というものは橋が無ければ、人民は渡る事ができず、天下国家も大きく強くはならない。まして宇平の川は、中山の南から発して島の西の海に、よどみなく遠く流れ入っていて、南部地方の住民が首里王都に行くには、皆この川を渡らない訳にはいかない。それで昔から木の板で橋を架け、渡るのに心配の無い様にしていた。ところが木喰い虫や風雨の為に痛み、たびたび壊れて往来が出来なくなり、人民は苦労にたえなかった。
ここにかたじけなくも、天帝の様な臣下思いの徳の高い我国王様は、(中国古代の)夏の禹帝の様な治水の計画を思い立たれました。それでまず農事が済んで手の空いた人民の力を活用するようにと、特別に国王のお考えを摂政三司官に示し、普請の役人を選び石工・人夫を督励して新しい石橋を築きました。一六九〇年八月一日に工事を始めたが、多くの百姓男性が加勢に来て日を要せずして九月一日に完成した。
できあがった橋の下では魚が泳ぎ跳り、白い鴎が飛び遊ぶのが見られ、そして雁の鳴き声は月の水辺に響き、秋の景色は柳の土手にすっきりと感じられる。
人々は往来の自由を得、牛馬は荷を積んで楽に通れるのを喜び、国王の仁政は広く臣民に行き渡り、慈愛は禽獣までに及んでいる。ああなんと幸せな事か、特に一時代の美挙に終わる事無く、代々万代の利益となるのであるから。
さて、ここに小生にこの碑に文を書かされたので有るが、私は何を述べようか。我国王様の天の神の様な徳化により、繁栄の世の末永く安らかなる事を祝すのみである。
康熈二十九年庚午(1690年)9月吉日梁纎吉通事謹んで文章を記す(以下略)」

大里村方面に県道48号線が分岐します。
国道507号は、本島南東部と那覇首里とを結ぶ、古の時代からの重要な街道だった様です。

重要な交差点を通過するたびに静かになっていきます。

東風平の街に入る手前のカーブにある交差点から折れる細い道で、南風原町から走ってきた津嘉山バイパスと合流します。

東風平町の中心部、東風平三叉路を通過します。

東風平市街地を抜け、具志頭村港川方面への県道131号線の分岐を通過します。

直線の多いルートです。

具志頭村に入ります。読み方は「ぐしかみ(そん)」ですが、地元では「ぐしちゃん」と呼ばれる事が多い様です。

東風平町から具志頭村にかけては、周囲はサトウキビ畑が多くなります。

国道331号と交差する具志頭交差点にて、国道507号の単独区間は終わります。ここから糸満市街までは、国道331号との重複区間です。

国道507号は、事実上この交差点で終わります。

具志頭村具志頭−糸満市糸満(国道331号重複区間)

具志頭村具志頭交差点から糸満市糸満までは、国道331号との重複区間となります。おそらくこの糸満ロータリーが終点(実際は起点)となっているのではないかと思います。

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